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水中撮影テクニック集!オリンパスTG-6を使いこなそう◎

こんにちは!ダイビングインストラクターのかっきーです◎
ダイビングにちょっと慣れてくると興味が出てくる水中カメラ。
オススメのカメラや必要なものをネットで検索すればポンポン情報が出てくるこんな便利な世の中ですが、
なぜかまともな情報が出てこないのが水中撮影テクニック・・・
一部詳しくカメラの内部構造や説明書通りの撮影方法を丁寧に書いてくれている記事もありますが、
一度でも「水中カメラ コツ」と検索したことがある人はこう思ったはずです。
「そんな難しいのいらんから明日パッと使える小ネタが知りたいねん!」と(笑)
痛いほどわかりますよ、その気持ち(笑)
今回は「明日使える水中撮影テクニック」をいくつか紹介していきますので保存版記事ですね✨
ちなみに明日使えるテクニックがメインなのでライトやストロボ等の外付け機器のお話はナシでいかせていただきます!

目次

今回登場するカメラ

ワイド撮影編

 〇上からの目線で撮影しない

 〇撮りたいものの位置によっては自分が移動する

 〇写真の中に光源(太陽など)を入れる

 〇ターゲットを一つに絞る

 〇水中で操作するのは露出補正ダイヤルだけ

マクロ撮影編

 〇顕微鏡モードを使う

  ◎顕微鏡モードの「顕微鏡」を選ぶ

 〇フラッシュを使う

 〇どれだけ被写体に近づけるかが勝負のカギ

 〇ピントを合わせることに全集中

  ◎フォーカスポイントを変えてみる

  ◎自分の体の動きを止める

  ◎ピント合わせの裏技

まとめ

今回登場するカメラ

水中カメラの定番オリンパスTG6
今回紹介に使うカメラはOlympus(オリンパス)のTG-6です。
数あるオススメ水中撮影機器の中でも写真撮影においては抜群のコストパフォーマンスということで、
ビギナーさんからプロまで幅広いダイバーに愛されるカメラです。
TG-6に関する記事はコチラ

ワイド撮影編

水中で魚の群れを見上げながら撮影している
ワイド撮影とは広い景色や大きな被写体を撮影する時に使う言葉です。
一目でどんな状況だったかがわかる写真はダイビングをしたことがない人でも感動しますね✨
まずはこのワイド撮影についていくつかテクニックを紹介していきます◎

上からの目線で撮影しない

ウミガメとダイバーと同じ目線で撮影した写真
態度の話ではなく、カメラを向ける方向のことです。
上から下を撮影する(地面を撮影する角度)と魚の背中しか映らなかったり、ゴチャゴチャした地面のせいで写真を見返したときに
「これ何を撮ったんやっけ?」と自分でも思い出せない謎写真になりがちです。
よほどきれいなものが広がっている場合(あたり一面サンゴ礁など)以外は基本的にカメラを向ける角度は斜め上方向で撮影するように心がけましょう。

撮りたいものの位置によっては自分が移動する

例えば取りたいものが自分の目線より少し高い位置にあるサンゴに群がる魚たちならそのまま斜め上を撮影できますが、海の中はそんなに甘くありません。
なぜか撮りたいものほど撮りずらいところにあったりします(笑)
自分の目線よりも同じか低いところにあるものを撮影する時は「自分が沈んで見上げる体勢で撮影」しましょう。
手首をひねってカメラだけに角度をつけることも可能です。
ほんの少しカメラの角度を変えるだけで全然印象の違う写真が撮れますよ✨
この見上げる角度で撮影することを一般的に「下から煽って撮る」という言葉を使います。

 

写真の中に光源(太陽など)を入れる

水中で下から見上げて太陽を入れた構図の写真
写真の中に光源があるとないとでは写真の仕上がりがとても変わってきます。
晴れている日なんかに太陽を入れて撮影なんてのはめちゃくちゃ簡単です。
光源を入れることで写真に奥行きがでたり上下の感覚がはっきりしてきます。

ターゲットを一つに絞る

魚の群れの中で一匹にターゲットを絞って撮影した写真
魚の群れを撮りたいときに「たくさんの魚」という感覚でシャッターを切るのと
「たくさんの魚の中のこの魚」という意識でシャッターを切るのとでは立体感も躍動感も圧倒的に後者に軍配が上がります。
100匹の魚の群れがいたとして、100匹にピントを合わせようとする必要はありません。
100匹中「この魚!」と決めた魚だけに集中してピントを合わせば、あとの99匹はブレてようがボケてようが問題ありません。
主役以外はなんとなく後ろに他の魚っぽく映っていれば「あ~魚の群れや~」となりますから(笑)

 

水中で操作するのは露出補正ダイヤルだけ


水中であれこれ設定をいじくるのは結構難しいですよね。
モードを変えたりなんて忙しくてしている暇もないかもしれません◎
ただ簡単なダイヤルだけいじってみましょう。
それが「露出補正ダイヤル」です。
TG-6以前の機種は設定画面から変更したりする仕様でしたが、なんとTG-6は露出補正のためだけの独立したダイヤルが搭載されています。
なんと便利な・・・
左回転と右回転だけの簡単で比較的大きなダイヤルなのでグローブをしたままでも操作可能です◎

露出補正って何のための機能?

露出補正というのは超簡単に言うと写真を「明るくするか暗くするか」の設定です。
水中が暗すぎるときは+に回して写真を明るく、明るすぎるときは-に回して写真を暗く、という感じで使います。
応用編としてはそのままでも問題のない明るさの時に露出補正を使うと、
明るくすると光がよく入る浅い海の印象になったり暗くすると光が届きにくい深い海の印象になります。
被写体に合わせて自分が感じる「印象深い明るさ」を調整してみましょう(^^)

 

マクロ撮影編

水中マクロ撮影をした写真
マクロ撮影とは小さな被写体をクローズアップした写真を撮影する時に使う言葉が一般的です。
人によっては接写ともいいます。
普段気にも留めない小さな世界がよく見るととても綺麗だったり健気だったりするもんです。
マクロ撮影のテクニックをいくつか紹介します◎

顕微鏡モードを使う

オリンパスTG6の顕微鏡モード画面
TG-6が最強のコストパフォーマンス水中カメラと呼ばれる理由の一つがこの「顕微鏡モード」があるからです。
通常カメラと被写体の間にはある程度距離をあける必要がありますが、この顕微鏡モードは被写体までの距離が1㎝でもはっきり撮影可能です。
そのせいでチートカメラと陰で呼ばれてます(笑)
モードダイヤルをコロコロと回していくとそのうち出てきますのでモード変更自体は超簡単です。

顕微鏡モードの「顕微鏡」を選ぶ

一つ問題なのが高性能がゆえに顕微鏡モードの中でも4種類選べてしまうことです。
・顕微鏡
・深度合成
・フォーカスBKT
・顕微鏡コントロール
この4つが顕微鏡モード内に搭載されていて、混乱を招く原因です。
選ぶべきは「顕微鏡」一択です。
これが普通の顕微鏡モードです。
その他の・深度合成・フォーカスBKTは定点撮影をする必要があるため水中では無意味です⚡

フラッシュを使う


外部ストロボがあればいう事なしですが、初めからそんなもの必要ありません。
というかある程度カメラ自体に慣れないと使いこなすことは不可能だと思います。
なので最初はカメラ本体に内蔵されているフラッシュを使いましょう✨
水深10mを超えてくると太陽の光も入りずらくなったり、入り組んだ場所で撮影する場合は陰になって暗かったりします。
そんな時はモードダイヤルの下についている「⚡」マークを押してみましょう。
そして「発光」を選択です。まずは何が何でもフラッシュを光らせてみましょう。

離れすぎるとフラッシュが届かない

カメラに内蔵されているフラッシュはそれほど強くありません。
被写体から離れてしまうと被写体光が届かないばかりか手前の水中の浮遊物(砂やごみ)だけにフラッシュが当たってしまい白い〇だらけの写真になってしまいます。
これをハレーションといいます。
しっかりと被写体近づいた状態でフラッシュを炊きましょう。

 

近づきすぎるとカメラ本体の陰でフラッシュが遮られる

被写体に極端に近づきすぎると今度は逆にフラッシュの照射角の外に被写体が入ってしまいます。
ギリッギリまで近づけても、ある程度の距離を保って最後は少しズーム機能を使いましょう。
そうするとカメラと被写体に実際の距離が取れてフラッシュの照射角に入ります✨

どれだけ被写体に近づけるかが勝負のカギ

水中で小さな魚に限界まで近づいて撮影した写真
顕微鏡モード中にもズーム機能は使えます。もちろんズーム機能は使えた方がいいですが、
ズームすればするほど画質が落ちガサガサな写真になってしまいます。
「これ以上近づいたら逃げられる・・・!」というお魚とのバトルをしている時はちょっとズームすればいいと思いますが、
ウミウシなどズーム機能を極端に使う必要のない被写体にはできるだけ使わないようにしましょう◎

被写体に近づくコツ

ウミウシやほぼ動かない生き物等は積極的に距離を詰めて問題ありません。
しかし素早く動く魚が休憩しているところに近づくには多少コツが必要です。
そのコツというのが「ゆっくり近づくこと」です。
そんなんわかってるわぁ~と聞こえてきそうですが、おそらくイメージしている自分の移動速度の1/10くらいです。
実際僕も巣穴から顔を出しているハゼと20㎝ほどまで距離を詰めるために使う時間は10分以上です。
それくらいゆっくり近づかないと逃げてしまうか、あるいは魚も緊張して色んな表情を見せてくれません。

 

ピントを合わせることに全集中

オリンパスTG6のピントが合っている状態の画面
写真の命とも言えるピント。
これが合っていないと何の写真かがわからなくなってしまいます。
シャッターを半分押し込むと自動的に真ん中にピントを合わせてくれるのと同時に、
しっかりとピントが合っていれば緑の四角が画面上に出てきます。
これがオートフォーカスというやつです。
この緑の四角が出ている時に撮影しましょう。

フォーカスポイントを変えてみる

オリンパスTG6のフォーカスポイント変更画面
どうしても真ん中に被写体を入れられないときはフォーカスポイント(緑の四角の位置)を変えてみましょう。
やり方は簡単です。
顕微鏡モード中にOKボタンを長押しすると「どこにしますか?」と言わんばかりのマス目が出てきます。
あとは合わせたいマス目を選び最後にOKボタンを押すと変更完了です。
わざと画面の中心からフォーカスポイントをずらすのもテクニックの一つです◎

 

自分の体の動きを止める

せっかくピントを合わせてもカメラの位置が動いてしまうとせっかく合ったピントも台無しです。
ワイド撮影ではあまり気にせず撮影を楽しめますが、マクロ撮影は繊細な距離感が必要になるので「動かない」ことが重要です。
ふわふわと中性浮力のままの撮影が難しければ水底に着底した状態で撮影に臨みましょう◎
ただしその際は砂の巻き上げには細心の注意を払いましょう。
自分がうまく撮影できなくなるばかりではなく、周りのダイバーの撮影チャンスもなくしてしまうことになりかねないので💦

 

ピント合わせの裏技

オリンパスTG6の画面真ん中以外の場所にピントを合わせた画面
ピントを合わせたい被写体は決まっているのにカメラがなかなか思い通りのポイントにピントを合わせてくれない・・・
これもカメラあるあるです。
そんな時はシャッターを半押しして緑の四角を出したまま自分が前後に動いてみましょう◎
要はレンズと被写体の距離感を変えれば上下左右に動かなくてもピントを合わせることができます。
勝手にピントが合ってくれる機能(オートフォーカス)の弱点を補う小技です。

ズームしまくればいいってもんでもない

スマホのカメラもそうですが、ズームしすぎると画質が落ちてしまいガサガサの写真になってしまいます。
さらに画質が落ちるだけでなく、カメラのモニター(画面)でとらえている面積が爪の先ほどまでに狭くなってしまいます。
この状態で被写体を見失うと一旦ズームを解除(×1.0の等倍状態に戻す)をして肉眼で被写体を再確認して・・・
という動きを取らなくてはならないので、そうならないためにできるだけ自分が近づくことを心がけてください。

 

良さを引き出して

水中撮影でぼかしを使って撮影した写真
マクロ撮影において被写体の全体を必ずしも撮らなくてもいい写真が撮れると僕は思います◎
実際水中写真コンテストで入賞した素晴らしい写真の中にも、とある魚の一部分だけを切り取った写真が高く評価されるケースもあります。
大切なのは被写体の良さを引き出すことのようですね◎
例えばウミウシが被写体ならド派手な色を引き出すのか、
あるいはその小ささを引き出すためにあえて他のものと一緒に撮って小ささが分かりやすいように撮るのかという風にです。
写真に正解はないので思い切った自分の感覚をカメラで捉えて表現するようにイメージしてみましょう(^^)

まとめ

ワイド編、マクロ編と色々小技を書き出してみました◎
もちろんこれ以外にもたくさんのテクニックは存在します。
どれか一つでもできるようになって少しでもスキルアップしていただけると幸いです(^^)/

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