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ダイビングの気になるを解説◎~砂を巻き上げたくない~

こんにちは!ダイビングインストラクターのかっきーです◎
今回はダイバーなら皆さん意識したことがある(すべき)砂の巻き上げについてです。
優雅にダイビングを楽しんでいるつもりでも、
自分の後ろのダイバーはみそ汁の中状態・・・
そんな悲惨な事態にならない様にダイビング中の砂の巻き上げの予防策について解説していきます。

 

中性浮力のスキルを身に付ける

ダイビング 砂の巻き上げ
いくら泳ぎが上手かろうともダイビングの必須スキルの一つである中性浮力を身に付けなければ砂の巻き上げ対策以前の問題です。
この中性浮力、中々ムズカシイものでもありますが、
まずはこちらのテクニックから解説していきましょう◎

 

BCDへの給気(空気を入れる)と排気(空気を出す)は少しずつ

中性浮力のスキルを身に付けるにはBCDの操作が必要となります。
メーカーやタイプによって給気の方法は様々・・・
ダイビング 砂の巻き上げ
ダイビングが始まる前に使うBCDの給気と排気の方法を確認しておきましょう。
水中では一気に給気したり排気したりせず、
「せーのっ、せーのっ」の感覚で「ドスゥー、ドスゥー」くらいのペースで行いましょう。
一気に給気・排気は急浮上や急潜降の原因となります。

 

浮くわけではないけど体は軽い状態で十分

どれくらいBCDに給気すればいいのか。それは体は浮きはじめてはいないけど、
さっきよりも体が軽く感じるくらいです。
人によって感じ方は様々ですが、「体が軽くなった」の他には、
「ふらふらする」「バランスが取りずらくなる」という声も聞いたことがありますね。

 

浮力は呼吸でコントロール

あとはもう一押し足りない浮力をBCDではなく呼吸で補います。
息をゆっくり吸うと次第に体は浮いていき、ゆっくり吐き出すと沈んでゆく・・・
ダイビング 砂の巻き上げダイビング 砂の巻き上げ
この感覚を掴むことができればダイビングにおける中性浮力はすぐマスターできるでしょう◎
ここで2つ中性浮力についてコツをご紹介します。

 

①BCDへの給気はアバウトで良い

ダイビング器材の扱いに慣れていない状態でよく見かけるのが、
BCDへの給気と排気を繰り返し、完璧な一点を探すダイバーさん。
そこまで完璧でなくていいですよ。
ダイビング 砂の巻き上げ

呼吸で浮力をコントロールすることが前提なので、BCDへの給気はある程度でかまいません。
要は「大まかな浮力はBCD、浮くか沈むかの微調整は呼吸で行う」ということです。

 

②BCDのサイズが重要

たくさんのサイズ展開がなされているダイビング器材において、
自分の体にフィットしていることがかなり重要なポイントになります。
BCDでも同様に、サイズが大きいとしっかりと給気をしても先にBCDだけ浮いていき、
自分の体が浮き始めるころには給気し過ぎ状態なんてこともダイビングあるあるです。
できるだけ自分の体に合ったサイズのものを使っていきましょう◎

 

砂を巻き上げないために・・・

中性浮力のお話はここまでで、ここからが当ブログの本番。
ダイビング中に砂の巻き上げの原因や巻き上げない様にするためのテクニックをいくつか紹介&解説していきます。

 

なんで水底の砂が巻き上がる?

ダイビング中に浮力の調節ができておらず、
地面を這うように泳いでしまうとフィンで水底を叩いてしまい結果砂が巻き上がります。
しかし、中性浮力をある程度マスターしているにも関わらず砂が巻き上がることもあります。
理由としては「フィンを動かした際に発生する水流」が大きく関係してきます。
ダイビング 砂の巻き上げ
たとえ頭からフィンの先までしっかりと浮いている状態だとしても、
フィンを蹴り下ろした際に発生する水流が水底まで届き、結果として砂を巻き上げてしまうこともあるのです。

 

どうすれば砂を巻き上げすにダイビングできる?

ではどのような解決方法があるのでしょうか。
解決策をいくつか用意いたしました◎

 

〇姿勢を変える

ダイビング中の姿勢に注目してみます。
ダイビング 砂の巻き上げ
頭の位置が高く、足が下がったこのような姿勢では100%砂が巻き上がるでしょう。
先ほどの解説で水流の話がありましたがこの水流、進行方向と真逆に進みます。
ということは頭が高いとダイビング中の進行方向は斜め上になりますので、
水流は斜め下=水底に向かって進むことになりますね。
ではどのような姿勢が望ましいのでしょうか。
答えは頭の位置が低く、足が上がっている姿勢です。
ダイビング 砂の巻き上げ
この状態でフィンを動かすと進行方向は斜め下、水流の方向は斜め上ということになり、
極めて砂を巻き上げずらいということになります。
まずはこの姿勢を意識してみましょう。
どうしてもこの姿勢が取りずらい時はいっそ思い切って「素潜り」くらいの角度でやってみて下さい。
意外とそこまでやってちょうどいいもんです◎
下に向かって泳ぐイメージですので、
前が見ずらい状態になりますが次第に体の角度も水平に近づけることもできるので何度もチャレンジしてください。

 

〇フィンの動かし方を変える

ダイビング中にフィンを上下に蹴り上げ、蹴り下ろしを繰り返すとものすごく進みます。
しかしながら通常のダイビングでは意外とそこまで泳ぐスピードは求められません。
しかもフィンを上下に動かすと蹴り上げた時の水流はやや上へ、
蹴り下ろした時の水流はやや下へ・・・
さらにどっちかというとフィンを蹴り下ろした時の方が体が前へ進むので、
結果水流は水底にぶつかり砂が巻き上がるということになります。
ではどういったフィンの動かし方が望ましいかと言いますと、
上下ではなく左右にフィンを動かしてみましょう◎
最初は体をひねっても構いません。慣れてくると足の裏(フィンの裏)で水を捉える
ような感覚がわかってくるはずです。
平泳ぎの足に近い動きになってくると完成間近ですね◎

 

〇短いフィンを使う

一般的にダイビングで使用するフィンについて
・長くて硬い=よく進むが足への負担が大きい
・短くて柔らかい=進みずらいが足への負担が小さい
と言われていますが、これは実際に常日頃からダイビングをしているボクもそう思います。
しかしながら「ぐんぐん進めばイイ」というものでもないと思っているので、
ボクが日常的にダイビングで使用しているフィンは短くて柔らかいフィンです。
ダイビング 砂の巻き上げ
理由は「小回りが利いて、かつ砂が巻き上がりにくいから」です。
進みずらい=推進力(進む力)が弱い=水流が小さい
ということになりますので、必ずしも進む力のみでフィンを選ぶ必要はないのです。

 

まとめ

奇麗な海でダイビングを楽しむためには砂の巻き上げは厳禁です。
砂の巻き上げだけに限らず水中の小さな生き物を吹っ飛ばしてしまう恐れもあります。
ダイビングにおいて緊急時の対処法と並んで大切なスキルになりますので、
もし砂の巻き上げにお悩みの方の参考になれば幸いです◎

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