ダイビングの気になるを解説◎~お盆にダイビングしちゃダメ?~
こんにちは!ダイビングインストラクターのかっきーです◎
皆さんは「お盆の海遊びはダメ!」という話は耳にしたことありますか?
ボクは小さいころから周りの大人たちからよく言われていました。
昔は「なんで?」と思っていましたが、
ダイビングインストラクターになった今ならその理由もある程度理解できるようになりました(^^♪
今回は「お盆に海で遊んではいけない説」を解説しながら、
ダイビングにおける注意点をご紹介いたします◎
お盆に海で遊んではダメ?
別にいいです。いきなり結論です(笑)
もちろんダイビングも可能です。
ただし、どんな迷信にも元ネタは存在するものですので、
それらの解説といきましょう◎
お盆の海の注意点
お盆というのは一般的に8月13日~8月16日の4日間を指します。
ご先祖様がこっちの世界に帰ってくるのが8月13日(迎え盆)、
あっちの世界に帰るのが8月16日(送り盆)というようです。
この間に日本近海ではどのような現象が起きるのかをいくつかピックアップしていきます。
海流・黒潮が接近してくる
黒潮というのは地球上でもかなりの規模の海流です。
一年中同じ場所でザーザー流れているわけではなく、方向は同じですが
日本列島に近付いたり離れたりを繰り返すのが通例。
この黒潮が接近してくる時期がお盆です。
黒潮が接近したら危険?
一概に黒潮の接近自体が危険というわけではありません。
なんならボクたちダイバーは大歓迎です◎
大きな海流には大きなお魚たちがいるもので、
ウミガメやジンベエザメ、ハンマーヘッドシャークなんてどでかい生物も見られる確率が上がってきます。
さらに黒潮はプランクトンが少なく、かなり透明度の高い海水なので、
単純に海が綺麗になります。
ダイバーにとっては良いシーズンというわけです(^^♪
注意点とは
ここまでの説明なら黒潮バンザイ\(^o^)/なのですが、
大きな生物や綺麗な海水と一緒に少々厄介なやつらも一緒にやってきます。
それが「毒性を持つクラゲ」です。
触れるとピリッと痺れる程度の可愛いクラゲもいれば、
刺されると耐えられないほどの激痛が走りショック状態にまで陥る可能性のあるヤバヤバなクラゲも存在します。
ここで全種類のクラゲを紹介することはさすがにできませんが、
ダイビングで出会う可能性のあるクラゲを一部紹介しておきます。
ミズクラゲ
一番メジャーなふわふわクラゲです。
お盆じゃなくてもチラホラダイビングで見かけますね。
たまーに大量発生すると、それはそれで綺麗です(笑)
毒性はないわけではありませんがすごく弱いです。
敏感肌のボクですらピリッと感じる程度です。
ワ〇ピースでいうとウソップワゴームくらいの威力ですね。
アカクラゲ
ダイビング中もたまに見かけるスイカっぽい柄のクラゲです🍉
毒性はまぁまぁ強め。刺されると腫れますね。
ガンガン攻めてくるような動きはしませんが、
ダイビング中に見かけたらむやみに触らず迂回しましょう。
ちなみにこいつ、干からびても毒が残るようです。
昔真田幸村が戦争中に粉末にしたアカクラゲを敵に投げまくってくしゃみ連発させてたようです。
どんな戦法やねん。なので別名「サナダクラゲ」らしい。
ワ〇ピースでいうと斧手のモーガンくらいです。
カツオノエボシ
マジヤバクラゲの代表格です。
ボクはまだダイビング中に見たことはありませんが、発見しても絶対に触らないこと。
見た事ないので写真がないのが残念ですが、ググったらすぐ出てきます。
特徴的な青白い体に名前のとおり烏帽子(えぼし)っぽいフォルム。
刺されるとショック状態になることもあるほどの強毒です。
水面にいることが多いようで、海岸に打ちあがってる個体もまだまだ強毒なので要注意。
ワ〇ピースでいうと監獄長マゼランのヒドラくらいです。
番外編・最強のクラゲ「キロネックス」
世界最強のクラゲです。もちろんダイビング中に見たことありません。
日本近海にはいないようで、オーストラリアらへんにいるようです。
クラゲの中では爆速で泳ぎ、目もいっぱいついてて、
そのうえ触手が40m(笑)
毒性はぶっちぎりの強毒です。お手上げです\(^o^)/
日本にいなくてよかった(笑)
ワ〇ピースでいうとゴッドエネルの2億ボルト雷神(アマル)です。
黒潮関連はクラゲ中心の注意点でした。
お盆の海の注意点は他にもあります。
台風のトップシーズン
日本の夏と言えばそう、台風です。
毎年日本各地で大きな被害をもたらすこの台風も、お盆の時期のダイビングは要注意。
どれだけ楽しみにしていたダイビング計画も安全第一でいきましょう◎
風が吹くより海のうねりの方が速い
海の近くで暮らしている方からすれば常識ですが、都市部暮らしのボクたちからすれば
海は少々遠い存在。
もちろん旅行の前は天気予報は見ますが、台風はまだまだ遠い・・・。
イケる!と思いきや快晴なのに海は大荒れなんてことも。
お盆の時期は世間的にも海の事故に関心が高まる時期ですので、
旅行やダイビングの前は天気だけでなく台風情報も必ず確認しましょう。
波は大したことないのにうねりが大きい
パッと見てすぐわかる大荒れな海ならだれも海水浴やダイビングをしようなんて思いませんが、
波は大したことないのに水中のうねりが強いこともあります。
ダイビングでも要注意ですので必ず現地サービスの指示に従って安全なダイビングをしましょう。
悪霊が海に引きずりこんでくる
注意点になるのかわかりませんが、昔から言われているやつです。
霊能的なことを信じるわけでもなく、信じないわけでもなく、
もちろんディスるつもりも全くありませんが一応解説です◎
お盆は先祖の霊が海から来て海に帰る
言い伝えではご先祖様は海から来て海に帰るようで・・・。
なので特に送り盆である8月16日の海水浴は注意するように言われてきました。
「海に帰るご先祖様に一緒に連れていかれるぞ!」という説です。
ご先祖がそんなことするわけないやろというご意見は一旦置いといて(笑)
実際に海難事故が多発するタイミングでもあります。
一体なぜでしょうか。
海難事故の原因
お盆の海の海難事故数は一年を通してやはり高いです。
先ほどの説明で出てきたクラゲや台風によるうねりが事故の大きな原因となるケースが多いですね。
大昔は今ほど正確な情報はありませんでしたので、
よくわからない現象は何でもかんでも悪霊の仕業にしていたようです。
ご先祖様って言ったり悪霊って言ったり、ひどい扱いですね(笑)
霊を祭る文化と習慣
たぶん昔から全員が全員霊を信じて崇めていたという事もないでしょう。
ただし、霊の存在を信じていなくとも世間一般として根付いた文化なら話は別です。
「世間がお盆ムードだから今は静かにしてなさい」という事を子供たちに伝えるために、
「お盆の海は悪霊が~」という事を言っていたんですね。
現代でいう
「電子レンジ見てたら背伸びなくなるで!」=台所でウロウロすな
と一緒です(笑)
まとめ
お盆だからと言って必ずしも海水浴やダイビングをしてはいけないわけではありません。
しかしながらお盆の海が危険要素を含んでいるのもまた事実。
安全対策をしっかり準備して海へ出かけましょう◎