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体験ダイビングとCカード取得後のダイビングの違い

こんにちは!ダイビングインストラクターのかっきーです◎
皆さんはダイビングのCカードを取得せずとも出来る「体験ダイビング」の経験はありますでしょうか?
今年の夏やったよ!という方や
何年か前にやったことあるよ!という方も多いと思います(^^)
また、その体験ダイビングが楽しかったのか、物足りなく感じたか、
感動したか、怖かったか・・・
色々な感想があると思います。
ダイビングのCカードを取ろう!となった方もいるでしょう(^^♪
でもその反面こんな方もいるはずです。
ダイビングに興味があったから体験ダイビングをしてみたけど、
思っていたほど面白くないかな・・・Cカードを取得してもダイビングってこんなもんなのかな・・・?

今回の記事はそんな「体験ダイビングしてみたけどダイビングってこんなもん?
な方にこそ読んでほしいですね!
ということで、誰でもできる体験ダイビングとCカード取得後のダイビングの違いについての解説です◎

体験ダイビングとは

体験ダイビングでインストラクターから魚の紹介を受けるダイバー
まずは皆さんが経験済みだったりこれから経験するであろう体験ダイビングについてです。
誰でもできるとはいえ一体どんな内容なものが多いのでしょうか??

 

道具(ダイビング器材)の準備

基本的に自分で用意するのは水着やダイビングスーツのインナーのみ。
水中で使用する器材は全てショップ側で用意&準備してくれるはずです。
ある程度の陸上や水中での注意事項をしっかり聞いた頃には、
すでに器材が準備万端で待っていくれているでしょう。

 

水中での活動範囲

体験ダイビングで魚を観察するダイバー
説明をしっかり聞いた後はいざ海へ!
何度か体験ダイビングの経験がある方もいると思いますが大半が人生初の水中。
安全面に配慮しまくりの活動範囲となります◎

 

体験ダイビングの水深

各地に点在するダイビングスポットによりけりではありますが、
ほとんどの場合はおおよそ水深3m~5mほどです。
陸上の感覚で言うと2階の窓から地面くらいですね。
まともなダイビングショップならそれくらいの水深で体験ダイビングを開催するはずです。
まれに「ワタシ初めての体験ダイビングで10m以上深く潜ったよ!」という方が現れたりしますが、
そのほとんどが思い込みです。
安全面を究極に配慮すると「浅場で潜る」というのは外せない条件になってきますから。
それでもなお「いや~10mはあったよ~?」という時には次のような可能性も☟

初めての水中では目測での距離感覚がかなりズレる

水面付近を泳ぐダイバー
実際初めて水底から海を見上げる風景を見た時にはかなり深く見えますし、
「足がつかない=めっちゃ深い=水深10m」という謎の式も脳内で成り立ってしまいます(笑)
陸上(空気中)と水中では物の大きさや見かけの距離が変わりますので、
「深く潜った感」があるのは当然です◎
ダイビングをよく知るダイバーなら嘘つき呼ばわりすることもありません(*´ω`)

ごくまれに本当の場合も

「深く潜った感」ではなく実際に人生初体験ダイビングで水深10m以上潜ったことがある人も中にはいます。
体験ダイビング当日の人数や海の透明度、その人のダイビングへの適正等
現場のインストラクターにしかわからない条件もあるでしょう。
ボクもダイビングインストラクターですから現場判断はよくあることです。
しかしながらそれは体験ダイビングの本質からズレた危険行為です。
体験ダイビングないしスクーバダイビングは「スリルを味わうスポーツ」ではなく
「安全を最優先にするマリンスポーツ」です。
どれだけ泳ぎが上手でも、耳抜きがスムーズでも、体験ダイビング歴が豊富でも、
体験ダイビングはどこまでいっても「体験」なのです。
仮に過去そういった経験(体験ダイビングでめっちゃ深く潜った経験)があっても、
自分を責める必要はありませんよ◎

体験ダイビングで見る景色

浅い水深でのダイビングで見られる景色,サンゴの周りに赤い魚がたくさん泳いでいる
これもダイビングスポットによるところが大きいです。
海水浴場のちょっと奥くらいでの体験ダイビングならひたすら砂だったり、
リゾート地であればサンゴまみれな景色も◎
見れる生き物や魚もずいぶん違いがあります。
記憶に残るような生き物はいなかったりすることもありますが、
ウミガメが出現することだってあります。
生き物や地形だけでなく、海の透明度もさまざまです。
透き通った海の場合もあれば、お味噌汁みたいな時もあります(笑)
国や土地に関わらず海は気まぐれなのです◎

水中での動き方

インストラクターに補助されながらダイビングをするダイバー
本来スクーバダイビングは器材の操作や呼吸の仕方で浮力の調整を行います。
この器材の操作や呼吸の仕方が身に着けば、水中で浮きも沈みもしない状態=無重力になることが可能になります。
これをダイビングの世界では中性浮力といいます。
しかしこの中性浮力、1発でコントロールすることは至難の業です。
体験ダイビングでは浮きも沈みもせずゆっくりふわふわ水中探検ができるのは、
インストラクターが見えない角度で支えたりしていることがほとんどだからです。
簡単に言うと「自由に泳いでいる風」です。
浮力の調整はホントに結構難しいものなので、自分で無理せずしっかり支えてもらいましょう◎
至れり尽くせり、これも体験ダイビングの特権です(笑)

 

体験ダイビングの後は・・・

特になにか使用した器材を洗ったりすることもなく、
ちょっとした振り返りや海の豆知識なんかを聞いて解散です。
面倒な片付けは全部おまかせ◎
これも体験ダイビングの特権(^^)/

以上がよくある体験ダイビングの一例です◎
なにも分からなくていいし、なにもできなくていいんです。
安全に、ちょっとでも水中とダイビングに触れられたら大成功です(^^♪

ではここからはCカード取得後のダイビングです。
一般的にCカードを取得したダイバーが行うダイビングを「ファンダイブ」と言います。

ファンダイブとは

深い水深で自由に泳ぐダイバー
ダイビングのCカードを取得後、様々な場所・時間帯・方法で水中を巡ることになります。
いつも同じ場所で水中の四季の移り変わりを見るのもよし、
色んな土地に赴いて旬なダイビングを楽しむのもよし、
自由度は体験ダイビングの比ではありません。
しかし!自由度が上がるのは水中だけではありません( ゚Д゚)
面倒な準備や片付けもある程度自分でやるのがダイバーの第一歩。
そんな良くも悪くも自由なファンダイブとはどんなものでしょうか、解説していきます◎

 

道具(器材)の準備

自分で扱う器材はできれば自分で組み立てたり不備の確認をするべきです。
これから向かう水中で命を守る大切な器材です。
使用方法や故障の有無等は自分の手で・目で・耳でしっかりチェックしましょう◎
器材の準備(セッティング)の詳細動画

器材は自分用を買うべきか

自分用に購入したダイビング器材
一概に全部揃えないとダメというわけではありません。
ダイビングの器材はピンキリですが、おそらく想定を超えてくる金額になってきますので( ゚Д゚)
だからと言ってずっとレンタルで良いかというと悩みモノです。
あくまでも水中で身を守る物であり、
いかに水中で楽に遊べるかは器材にかかっていると言っても過言ではありませんので、
使用の頻度にもよりますがレンタル代と比較して安くつく考え方というよりも
1回1回のダイビングがより安全で楽しいものにするための物だと考えましょう◎

水中での活動範囲

一言でCカード取得後のダイビングと言っても、Cカードのランクによって大きく左右されます。
Cカード(ライセンス)ランクについての解説記事
また、Cカードのランクがある程度高くても各ダイビングポイントに適する技術が伴っていないと、
本来深く潜ることができるライセンスランクでも制限をつけられることもしばしば。
ランクを上げることと同時に自分自身のダイビング技術(主に器材の操作)を高めることが大切です。
Cカードランクとダイビング技術、この二つが合わさってくると次のようなダイビングも可能になります。

水深20mを超える本格的な深さ

深い水深に集まるたくさんの魚
体験ダイビングのみ経験した方やまだダイビングというスポーツに触れたことがない方は
「20m!?深すぎ!」と感じるかもしれませんが、
各地の名ダイビングスポットは大体こんな深さです。
もちろんもっと深いダイビングポイントも存在します( ゚Д゚)
水深20mともなると体験ダイビングと違い、波による水中の揺れや濁りも激減します◎
また、浅いところでは水色やエメラルドグリーンに見えた水中も
濃い青に。まさにディープブルーです✨

水中洞窟でのダイビングも可能に

水中洞窟で光の柱を見るダイバー
水中洞窟の醍醐味は何と言っても光の柱です◎
体験ダイビングでは味わえない特別感は確実にありますね(^^♪
水中洞窟内は真っ暗なのかとお思いの方もいるかもしれませんが、
一部の水中洞窟を除いて意外と真っ暗という感じではなく、
入口から出口までの距離も数十mほどだったり。
4~50分のダイビングの内洞窟に入っているのは前半の10分ほどだったりですので、
ビギナーの方でも案外サクサク行けたりします◎
もちろん通常のダイビングよりは暗かったり狭かったり、
緊急浮上が不可能な場合も多々あるので担当インストラクターの注意事項をしっかり聞いておきましょう◎

大物との遭遇率

ダイビング器材中にウミガメと出会うダイバー
これも体験ダイビングと比べると跳ね上がります。
ダイビングで大物というとウミガメだったりマグロだったり、
単体のサイズは大したことがない魚でも魚群となるとものすごい迫力です。
体験ダイビングではこういった生き物を待つ形になりますが、
ファンダイブでは探すということが可能になります。

ナイトダイビングという選択肢も

ナイトダイビングに向かうダイバーたち
夕方から夜にかけて行うナイトダイビング。
水中ライトが必須アイテムになりますが、夜行性の生き物や昼間の生き物をじっくり観察することも可能です。
昼間と違って視野が限られるのである程度ダイビングに慣れてからのチャレンジがオススメです◎

このようにファンダイブではかなり広範囲のダイビングが可能になります。
しかし、ある程度のトラブルなどには自分で対処する能力も求められることから、
Cカードを取得=なんでもできるという式は成り立ちません。
Cカードを取得したら楽しみながら経験を積むことが重要です◎

体験ダイビングとファンダイブの違い

さて、長くなりましたがここからが本題です。
体験ダイビングしてみたけどダイビングってこんなもん?
と、案外満足できなかった方はここだけ読んでもらっても大丈夫です◎

体験ダイビングの延長線にあるのがファンダイブ?

ダイビング中に魚の大群に出会ったダイバー
結論から言いますと、全く別物です。
自転車と車くらい違います。
本来ダイビングでは何においても「自分でやる」というのがベースです。
これによりなかな思い通りにできないもどかしさや、
逆にできるようになった時の達成感などが何度も何度も繰り返しやってきます。
どんなスポーツでも同じことですね◎
それに対して体験ダイビングは良くも悪くも「全部やってくれる」という状況です。
確かに楽チンではありますが、体験ダイビングでは水深という意味ではなく、
遊びとしての「深み」を感じることはできません。
「体験ダイビングした時は確かに海は綺麗だったし魚もいたけどあんまり感動はなかったかなー」=
「スクーバダイビングは面白くない」というのは間違いです◎
逆に「体験ダイビングめっちゃうまくできた」=「スクーバダイビングが上手にできる」
でもありません。
体験ダイビングと本来のスクーバダイビングは同じ場所・器材で行ったとしても別物だという事を知ってほしいですね(*´ω`)

Cカードを取得したらすぐ面白くなる?

水中でのんびりしているウミカメ

ダイビングのCカードを取得すればうまくいったりいかなかったりはあると思いますが、
ダイビングの深みを知ることができますし、経験を重ねるごとに面白くなってくるでしょう◎
ただし、ひとつ超えなければならない壁があります。
それがライセンス講習です。
これがなかなか退屈だと感じる人も中にはいます。
安全にダイビングをするための講習なので緊急時の対処法を繰り返し練習したり、
器材の不備のチェックの仕方など「遊び」の面はなかなか味わいにくい期間になります。
この講習をクリアしてしまえばあとは実際にダイビングを繰り返すのみ(^^♪
なんのストレスもなくダイビングを楽しむことは難しいかもしれませんが、
ちょっとした壁さえ超えればきっと面白くなりますよ!
ウミガメみたくのんびりレベルアップしていきましょう◎

まとめ

繰り返しになりますが、体験ダイビングとCカードを取得した後のダイビングは全く別物です。
体験ダイビングの時にあまり感動するような出来事がなかったとしても、
今も頭のどこかにダイビングがちらつくようならダイビングCカードを取得して
スクーバダイビングの深みを知ってほしいと思います◎
これから気温が下がってくるシーズンがゆっくり講習を受けるベストシーズンでもあるので、
この記事を読んでひとりでも新たなダイバーが誕生することを願っています(^^♪
では、長くなりましたが今回はこの辺で◎
次回の記事も読んでみてくださいね!

 

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